2019/01/26に東京秋葉原UDXにて、BacklogWorld2019が開催されたので参加してきました。
Backlogについて
実は普段のプロジェクトではBacklogはそんなに使うことがないです。。。
ただ、WordCamp男木島で実行委員をさせていただいた時、実行委員のタスク管理ツールとしてBacklogを使わせてもらっていました。(ヌーラボさんがツールスポンサーになってくださいました。)
タスクが散乱するなか、Backlogを使っていたおかげで、管理が非常に簡略になり、またタスク状況を俯瞰することができ、状況も含めトレースできることが非常に良かったです。
デザインも比較的、非エンジニアにも親近感が持てるデザインでしたので、実行委員でBacklogを見てくれてた人も多かったです。
BacklogWord2019について
正直、非常に良いイベントでした。
いろいろとバタバタしていたので、正直なところ、参加を悩んでいたのですが、まえぽんさんが登壇することや、永野さんが実行委員長をされるとのことだったので、予定を調整し参加。
総じて、今回、Backlogの使い方ノウハウというよりかは、プロジェクトマネージメントについて、チーム開発について、情報共有がメインだったのは非常に良かったと思う。参加して良かった!たくさん学びがありました。
最初は永野さんの開会宣言
ライトニングトークその1
Backlogを使えない?!~アナログを制してデジタルを制す~
tentusの若桑さんのLT
Backlogが使えない環境において、どうプロジェクトを管理していくかというお話でした。
ただ、Backlogにはプロジェクト管理を円滑にする思想はいっぱいつまっているので、それを継承することでプロジェクトはうまく進むかも。
こんなプロジェクトはいやだ!
01waveでジーティーアイのさとうさんのLT
今回の参加者申込みやQRコード読み込みなどのシステムを制作されているとのこと。すごい。とりあえず、プロジェクトのいろいろな闇をみた。
「一緒に死にましょう!」これが一番のハイライトw
スライドは以下。
チームのコミュニケーション、より良くしたいですよね?
吉澤さんのLT
印象的だったのは、「チャットツール使ってても一部の人がダイレクトチャットやグループで会話しちゃう共有できない」ということ。
これオンラインでのMTGでも同じこと言えるなーと思いました。
あとは、人を褒めるときは人前ってこと。
午後はRoom2でまえぽんさんのセッションを待つ。
「連絡板」が支える、Backlog嫌いなクライアントとのコミュニケーション
H2OSpaceのたにぐちまことさんのセッション。
実はたにぐちさんの書籍を持っていて非常にわかりやすく、こっそりファンです。
すごく共感できたのが、、、
- 電話はリアルタイムコミュニケーションなので時間を束縛する。履歴も残らない。
- メールは1通の中に複数のタスクが入っている。
- 自分が見なくてもよいものも入っているお客様と制作者を同じBacklogプロジェクトにいれない。
- ディレクターが「通訳」「クッション」になるべき
ということ。
Backlogでわかる炎上の見分け方、消し方
こちらのセッションも共感できることありました。「最初にだせるだけのタスクをBacklogに登録する」ということ。
これは確かにそうで、多くても、工数をオーバーしてても、すべてのタスクを洗い出し、ゴールがみえているほうが、精神衛生上良い。タスクはこなしていくものであって、途中でふやすものではないから。
そして、タスクを見える化して、受託側と発注側のゴールの認識のズレを解消し、どうしてもトレードオフが発生したときの納得感がでる。
カスタマー・リレーションとエンジニアを繋ぐBacklog
まえぽんさんのセッション。
オミカレ社がどのようなコンセプトで開発を進めているのか、非常に興味があり一番聞きたかったセッション。あいかわらずのリズムの良さが聞いてて安心する。
意外とたくさんツールを使ってた。サービスを提供しているからこそ、他社のサービスも使うという考えも素敵だが、だからといって無駄に使っているわけではなく、ちゃんとツールの特性を活かし使い分けてた。
例えば、同じチャットツールでも、Slackは社内向け、ChatWorkは社外向けと、ツールを分けることで事故を防いている。使っている側も安心。確かに。
あと隣の席にいても、基本会話はSlackっていうのも面白かった。午前中のLTでも話題になってたけど、ローカル(対面)でのコミュニケーションって、オンラインでしか参加できてない人に対して疎外感を与えてしまうので、ちゃんと共通するツールで会話したほうが良い。
タスクなどは一旦Backlogに集約。もちろん用途でプロジェクトで分けるが、週イチで「Backlogグルーミング」する。「Backlogグルーミング」ってワード、わかりやすくてよいね。使いたい。
一旦Backlogに集約するとはいえ、Devチームとしてはその粒度だと非効率的(トレースできなかったり、コミュニケーションロスが発生したり)なので、実装ベースのことはあえてissueを使う。
このBacklog→GitHubへの流れもすごく納得。エンジニア語でコミュニケーションができる。
各ツールをちゃんと理解し適材適所に使い分けていることで、関係者がより効率的に最大限の成果を出せているのがステキ。ルールを決めてもチームのメンバーがちゃんと理解していないと、こんなにたくさんのツールは使いこなせないと思いますし。オミカレ社のメンバー、ホントすごいな。
スライドは以下。
午後の後半戦はメイン会場で
辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast「Backlogのアクセシビリティを斬る!」
こちらのセッションはすごく興味深かった。今回は実際にスクリーンリーダーをつかってBacklogを使って新旧の比較。
Backlogのように仕事で使うツールで、アクセシビリティがダメだと就労機会を奪う、というのは「はっ」と気付かされたこと。旧バージョンのBacklogだと何を入力する欄なのかわからない項目もあった。これはツラい。
あと、スクリーンリーダーを使って操作するために、わざとCSSを解除するという技も印象的。いかに自分たちが見た目を重視してしまうことで、本質の情報を歪めてしまっているか、そしてそれを無意識にやってしまっているということが、これもまた気付かされたこと。
「見る人と聞く人に与える情報に差がでないようにすることが重要」あらためて思った。
スペシャルセッション「スーパーマリオで学ぶプロジェクトマネジメント」
元任天堂Wiiプランナーの玉樹さんのセッション。
このセッションも興味深かった。デザインについての話。私の大好きなノーマンの本もチラッと紹介された。内容について詳細は書かないけど。かなり面白かった。
あの1枚のスライドだけで、30分位話ししてたからね。デザインは奥が深すぎる。
- 「アートは心が動くもの、デザインは理由があるもの。」
- 「やり方が分かっちゃったからとやっちゃう=アフォーダンス」
- 「それをデザインで伝えること=シグニファイア」
このセッションは、正直、メモをとることも忘れて、引き込まれてた。というかこのセッション自体、しっかりデザインされたものだったと思う。
「スーパーマリオの最初の画面は30年前にデザインされた。ゲーム業界のオーパーツ的存在。」
これも名言でしたね。今回の話、もうちょっとしたら本がでるらしいとのことで、絶対買う。
最後は永野さんの閉会宣言
「プロジェクトマネージメントで困ってる人、カイゼンしたいと思っている人がたくさんいるんだと言うことがわかりました」私もホントそう思った。イベントを開催いただき、ありがとうございました。
気になったノベルティー
衣類圧縮袋
サーバワークスさんのノベルティー。正直、このノベルティーが一番うれしかった。
今回、3泊4日(スーツコスあり)だったので荷物が非常に多くなってしまい、めんツナかんかんを買って入れるスペースがないなと思っていたところ、このノベルティーをいただき、大変助かりました。こちら遠方から来た参加者は特に嬉しかったに違いない。
ギョウザドロップ
tentusさんのノベルティー。とりあえずインパクトが強すぎて、(いい意味で)もはや何をしている会社なのかわからず。。。後でドロップ舐めながら調べる(ドロップの味次第)w
その他
Backlogのかわいいバックの他、ステッカーやコースターなどいただきましたー。
その他・気づき
他にもいっぱいあったけど、印象に残る気づき
- お客様や当事者にとって最適なツールやワークフローで仕事をするということ。
- ルールやツールを決めたら終わりでなく、そこから運用がスタートするということ。
- すべての関係者が共通して使えるツールでなくてもよい。
- スコープを狭め効率の良いツールを個々に利用するほうが効果的。
- それぞれのスコープのつなぎ役となるのが、ディレクターの腕の見せどころ。
- ちゃんと「Backlogグルーミング」する!
なんだか、いろいろと書ききれないけど、また来年も参加したい、可能なら実行委員や当日スタッフなどで協力したいと思えるイベントでしたー。